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・・福祉ビジョン提言集1.2.3.4福祉の青い鳥冊子より)・・
(↓の6項目の文字の上をそれぞれクリックして見てください)

まちぐるみ学びと実践
公助はますます大切
新しい共助へ
自立からはじまる
身近な地域に拠点を築く
変わる保健・医療・福祉


出会う、学ぶ、行動する

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福祉の青い鳥を求めて7

事例から
娘: ねえママ、信号機からカッコウさんの鳴き声が聞こえるけどかわいいね。
   
母: あれはね、音を出して目の見えない人に合図しているのよ。
   
娘: ふーん、知らなかった。
   
息子: 障害のある人って街の中で行動するのが大変なんだね。
   
母: 実家のおばあちゃんは、車いすの生活を送っていたことがあったけど、
  段差があったり、車いすで買物できる場所があまりなくて
大変だってよく言っていたわね。
   
息子: 今度、学校のPTA行事で「福祉を語る集い」があって、
  車いすの体験や、盲導犬を連れた人の講演があるんだよ。
   
母: あなたたちもお母さんも、障害を持つ人とあまり知り合う機会がなかったわね。
  どうやってお付き合いしたらいいか知るためにも、参加してみましょうか。
一緒に行きましょう。

背景・問題点

福祉を自分のこととしてとらえていますか。他人事だと思っていて、自分から積極的に福祉に関わることを避けていませんか。
私たちは、高齢者や障害者とふだん接する機会がどのくらいあるのでしょうか。
高齢者や障害者と接する機会がないために、高齢者や障害者が置かれている現状や問題をきちんと理解していないのではないでしょうか。また、高齢者や障害者の人たちも、ほかの障害のことをきちんと理解しているのでしょうか。
いろいろな交流や体験で得たことを自分の生き方に反映させていますか。
今、地域では、交流や体験を通じた学びの輪が広まりつつあります。

私たちはこう考えます

多くの人が福祉に無関心でいることは、それを自分のこととしてとらえていないからではないのでしょうか。核家族化や、今までの施設重視の政策により、ふだんから高齢者や障害者と接する環境にないことが、こうした状況を生みだしてきたのだと思います。
これからはさまざまな体験の場や交流の場をつくること、そして高齢者や障害者が外出しやすい基盤整備(バリアフリー化)をいっそう推進していくことが必要だと思います。
体験や交流を通じて、福祉の問題を自分のこととしてとらえ、学習することにより、福祉に対する意識が変わってきます。自分が高齢者や障害者の立場になって行動を振り返ってみると、今まで気づかなかったことがわかってきます。
福祉が自分たちと密接な関わりを持つことがわかれば、ふだん自分がどう関わることができるかということにつながっていきます。誰かがやってくれるのではなく、行政や地域も含め、自分たちがそれぞれどう担っていくかを考えて実践していくことが大切です。

私たちができること

●自分ができること
・地域活動や学習会に積極的に参加する。
・高齢者も、障害がある人も自分の意志で積極的に参加して意見交換する。
・自分のできる範囲で、介助者やボランティアとして参加する。
●地域ができること
・福祉ひろばや公民館と協力して「ふれあい交流会」などを開催する。
・福祉のまちづくりの意識啓発活動とソフト面での充実を図る。
(各種講座、ふれあい事業、見守り体制の充実など)。
●行政ができること
・地域での交流開催の場の提供や資金援助を行う。
・高齢者・障害者宅への訪問相談を推進する。
・学校教育などの中で体験交流の機会を設ける。

松本らしいサービスを

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福祉の青い鳥を求めて8

事例から
娘: 私の友だちで、体に重度の障害があるけれど、
  ひとり暮しを始めようとおもっている人がいるの。
それって大変よね。施設に入る方が幸せなんじゃないのかしら。
   
母: ひとり暮しを選ぶか、施設を選ぶか、本人が決めることが大切よね。
  最近は、ホームヘルプやボランティアの強力など、
いろいろな制度を利用してがんばっている人もいるようね。
ホームヘルプは24時間の対応で、
祝祭日でも利用できると公報には出ていたし。
   
娘: でも、近所のおじいさんのところは、
  ヘルパーが来ているけれど、
夜は2回来ておむつ交換だけだって
おばあちゃんが言っていたわ。
それに昼間も、入浴介助とか掃除とかしてくれるけど、週3回だけ。
おばぁちゃんは、介護疲れがひどいってこぼしていたわ。
   
父: その友だちってお父さんも知っているけど、
  ほとんど介助が必要でひとり暮しなんてとても無理だと思うな。
もし、1人でいて、急な病気とか、
何か突発的なことが起きたら大変じゃないか…。
   
娘: でも、普通の人ならできる生活が、
  障害があるからできないなんて変じゃない。

背景・問題点

ホームヘルプサービスは、質・量とも充実してきていますが、回数24時間にわたるヘルプ体制、ヘルパーが代わることによる困惑など、さまざまな問題があげられています。デイサービスやショートステイも年々充実していますが、回数、期間において、必要なサービスを、必要な時に確実に受けられるという状況とは言えません。
ひとり暮しの高齢者や重度障害者が急病などになった場合に備えて「あんしん電話」という緊急通報システムが導入されています。ほかにも、自立支援のため数多くの福祉制度も制定されていますが、いずれも一定以上のサービス提供ができないのが現状です。また、新しいサービスが期待されている部分も多いのですが、すべてを取り上げることは困難な状況です。どんなサービスをどれだけ整備していけばよいのでしょうか。

私たちはこう考えます

行政は、基盤整備も含め、高齢者や障害者に必要なサービスをすぐに提供できる体制を整えておく必要があります。
障害者については、障害の状況や程度、重複化などにより必要なサービスが異なっています。例えば、運転免許が取れなくて移動が困難な場合には、社会参加や自立を支えるための制度をいっそう充実させていく必要があります。障害の状況等によって活動が制限されてしまうことがまだ多いのが現状です。
無制限にサービスを拡大することは財政的に困難かもしれませんが、行政側の都合によるサービス提供ではなく、高齢者・障害者などの視点からみて必要なサービスを提供できる「松本らしいサービス」の実現が求められます。
具体的には、質の面では「その人の障害や状況をよく理解し、きめこまやかな配慮によるサービス」の提供、量の面では「24時間、祝祭日対応等も含め、障害者や高齢者にとって必要なサービス」の提供、また災害対応の面では「あんしん電話の充実、災害時に備えての町会、地域、行政によるひとり暮しの世帯、障害者世帯の把握及び救援システムの確立」などです。

私たちができること

● 自分ができること
・介護などで困っていることがあれば、家族でかかえこまないで、民生委員や福祉事務所、在宅支援センターなどに相談する。
・行政が現状を把握できるよう積極的に働きかける。
● 地域ができること
・行政と協力して安心して生活できる見守り体制を整備する。
・困っている人と行政との橋渡し役となり、代弁者となる。
● 行政ができること
・在宅福祉サービスの質・量を充実させる。
・一人でも安心して生活できる体制を整備する。
・障害者の社会参加や自立支援の施策を充実する。(移動支援・就労支援など)
・ 地域の協力を得ながら、災害の救援システムを整備する。

まちはみんなの茶の間

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福祉の青い鳥を求めて9

事例から
小林さん: 明日は町会の一斉清掃の日ね。あなたは出るの。
   
山本さん: 決まりだから出るけど、町会のつきあいって面倒に思う時があるわ。
   
百瀬さん: 私も若い時はそう思っていたわ。
  でも、この年齢でひとり暮しになったら近所が頼りよ。
子どもは遠くに住んでいて当てにならないでしょ。
   
中村さん: 私は子どもたちと同居していても違った意味で寂しさはあるのよ。
  同じ町会に住んでいて気心のわかる仲間で
支えあって生きていきたいと思うのよ。
身近な地域は大切だと思うわ。
   
小林さん: そういえば私たちの町もひとり暮しの方がだいぶ増えてきたわね。
   
百瀬さん: 私も今は何とか一人でくらしているけど、できれば、施設なんかへ行かなくて、
このまま家にいたいと思うんだけどね……。
   
木村さん: 「終の棲家」という言葉があるけど住み慣れた家で人生を終えられるよう、
自分で選択できる社会になればいいわね。
   
山本さん: 皆さんのお話しを聞いていて、
  私は今まで自分のことばかり考えていたのが恥かしくなってきたわ。
誰かが暮しやすい社会をつくってくれるんだと
思っていたけど違うんですよね。
   
小林さん: その通りよ。みんなで力を合わせてつくり出すものなのよね。
  町会はみんなの心のよりどころ、助け合いの場だと思うの。

背景・問題点

物やお金に価値を置いてきた社会の中で、次第に自己中心的になり、心の豊かさをどこかへ置き忘れてしまったのではないでしょうか。気づいたら家庭も、地域も置き忘れてきた心を取り戻してくれる力を失いかけているように感じますその結果、生活の中から自然に生れる地域社会の支えあい機能が弱体化し、地域づくりに対して無関心、無理解、他人任せの人が増えてきているのではないでしょうか。
松本市はこれまで、町会と行政が連携しながら地域づくりを進めてきました。
身近な地域の中で、ふれあいや支えあいの大切さが見直されつつあります。

私たちはこう考えます

「福祉ひろば」を発信拠点として、町会福祉につなげ、少々障害があっても歩いていかれる町内会公民館を「みんなの居間」としてふれあいの町づくりを進めます。ひとことで言えば「地縁大家族社会」(注1)づくりです。
町会の真ん中に福祉を据えて、住民が主体的に参画します。特に女性の参画が期待されます。
町会は行政の下請けではありません。町会長は住民自治のあり方をよく理解し、福祉のまちづくりの推進役となります町会では女性のきめ細かやな視点も大切です。まだまだ「福祉は行政でやるもの」という意識が一般的ですが、地域づくりの実践の中から共助システムや土壌を育てて行くことが大切です。地域づくりの質は、公助・共助・自助の3つの歯車をバランスよく回すことで決まります。
「町会を開かれた福祉施設ととらえ、道路は廊下、公民館は居間、各家はプライバシーの守られた部屋」こんな発想の転換をすれば円滑な地域づくりができます。そして、地域社会の中で保険・医療・福祉が連携した新しいケアシステムをつくっていくことが必要です。

私たちができること

● 自分ができること
・それぞれの価値観をもとに生きがいづくりを進める。
・その生き方を社会に、地域づくりに還元させる。
・地域づくりを担う一員であることを自覚する。
● 地域ができること
・行政と手を携えて生活者の視点を反映する地域社会をつくる。
・福祉のまちづくりの意識啓発とソフト面の充実を図る。
(各種講座やふれあい事業の開催、隣組単位の見守り体制の充実と支え合いの輪づくり)
● 行政ができること
・みんなが安心して暮せるための基盤整備を充実する。
・地域ケアシステムづくりを支援する。

(注1)地縁大家族社会/従来の「血縁」で結ばれてきた家族の温もりを「地、知」縁に広げ、住み慣れた地域の中でともに支え合うことができるような社会。

自分で決める自分の生き方

 

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福祉の青い鳥を求めて10

事例から
鈴木さん: 友だちのおしゅうとさんが、
  転んで寝たきりになったんだって。
親戚はみんなで長男の嫁が看るのが当然だというので、
彼女は仕方なく会社を辞めたんだって。
世間体が悪いから、他人の世話になりたくないんだって。
今どき遅れているよね。
   
田中さん: 介護を一人に押しつけてしまうのは無理だよね。
  家族や身内が助け合うのはもちろんだけど、
ヘルパーやショートステイなどのサービスを
上手に利用しなくては長続きしないわね。
   
木村さん: 私の知り合いに、親を施設に入れたら
  もう全然会いに行かないで、
自分たちは遊び放題という夫婦がいるんだけど、
身勝手にもほどがあるよね。税金払っているから当然だって…。
   
鈴木さん: 施設もよしあしよね。
  このあいだ知り合った障害者の方は、
施設だと生活する上での心配が少ないんだけど、
世間から縁遠くなってしまうからといって
自分で生活する方法を考えたいと言っていたわ。

背景・問題点

自分が福祉の受け手であるという意識はありませんか。誰かがめんどう見てくれる、福祉は行政が行なうものという意識が心のすみにありませんか。
反対に福祉は特別なもの、気の毒な人がお情けをいただくものと考えていることはありませんか。
自立するということは、自分のまわりのことが自分でできること、あるいは仕事をして生活費を稼ぐことができることと思っていませんか。
自立するということは、当事者や家族が頑張るかとからはじまるのだから、自分には直接かかわりないと思っていませんか。

私たちはこう考えます

自立とは、「その人がその人らしく生きることを自分自身で決定し、実現に向けて努力していくこと」であり、その決定にあたっては自分の決断と責任において自由であることが大切だと思います。そして、自立を支援するために、公助や共助があるはずなのですが、今までの福祉施策は、中身が不十分なため、結果として高齢者や障害者の家族の方に介護をまかせてきたのが現状です。
自立を確率するのは私たち自身ですから、行政まかせや他人ごとではなく、自分のこととして日常生活の中で自己判断と自己決定ができるよう学習し、情報を得るための努力をすることが大切です。そして行政や地域も自立を支えるため、それぞれの行なうべきことを充実させ、公助・共助・自助の3つの歯車を効果的に組み合わせていくことが必要ですそこから、松本らしい福祉文化が育っていくと考えます。

私たちができること

● 自分ができること
・自立に対する意識を再認識し、自分のことは自分でという自己決定力を身につける。
・積極的に外に出て行き、友人や仲間をつくり、活力のある生活を送る。
・障害学習やボランティア活動への参加などで積極的な生き方を心がける。
● 地域ができること
・身近な地域の見守りや相談、支援ができる体制をつくる。
・生きるための支え合いに向け、気楽に声をかけあえる関係をつくる。
● 行政ができること
・自助や共助を支えるための基盤整備、福祉サービスを充実させる。
・個々の実情に応じたきめ細かい福祉サービス体制を整備する。
・生きがい対策の推進、活動の場を広げるための受け皿をつくる。
・自分の意思を伝えることが困難な高齢者や障害者に対して、
・成年後見制度などによる権利の擁護を確立する。

「福祉ひろば」は福祉文化の発信元

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福祉の青い鳥を求めて11

事例から
(福祉ひろばでの会話)
山本さん: 最近、丸山さんの姿が見えないけれど元気かしら。
  ひとり暮らしだから心配だわ。
   
小林さん: 丸山さんは最近体の具合が悪いといってあまり外に出ないのよ。
  私も、この間から買物のお手伝いをしているの。
できれば、給食サービスを頼みたいって話していたわ。
   
山本さん: 給食なら私から民生委員さんにお願いしておくわ。
  丸山さんは80歳を越えたはずよ。
一緒にヘルパーさんをお願いしたらいいんじゃない。
   
田中さん: ヘルパーといえば、松本さんのおじいさんが倒れて、娘さんが介護しているのよ。
  1週間前に保健婦さんが訪問して相談したら、
  すぐにヘルパーさんが来ることになったの。
   
赤羽さん: でも、おじいさんは「ヘルパーはいらない」と言って大変だったみたいじゃない。
   
小林さん: うちも以前そうだったわ。
  「嫁が面倒みるのが当たり前だ」って言われたわ。
   
赤羽さん: そうだ、来月婦人会の旅行があるんだけど、
  持ち運びのできる杖ないかしら。
   
山本さん: それなら、
  あさっての介護者の集いに在宅介護支援センターの人来るから相談してみたら。

背景・問題点

福祉を高齢化率が何%、ひとり暮らしが何人といった対策として考えてよいのでしょうか。どこにどんな人が住んでいて、どんなことに困っているのか、顔の見える福祉を進めることが本当の福祉なのではないでしょうか。
福祉ひろばにはさまざまな悩みが持ち込まれます。専門の職員が解決する問題もありますが、仲間同士で何とかできることも多くあります。仲間に悩みを聞いてもらうことで気が楽になったという人もいます。地域の中でこうした仲間づくりを大いに進めていくことが大切ではないでしょうか。
町会長、民生委員、町内公民館長、保険補導員、ボランティアなど、地域の中では地域づくりに励んでいる人が大勢います。しかし、お互いの活動を知らなかったり、連携が取れていないことがあるのではないでしょうか。

私たちはこう考えます

福祉ひろばは、これまでのサービス提供型や収容型の福祉施設ではなく、創造型、自治型の施設です。そこでは、地区の住民が主人公であり、市は住民の福祉づくりを支援していく立場にあります。松本らしい新しい福祉の拠点です。
現在各地区の福祉ひろばでは、「ふれあい健康教室」「介護者の集い」「ボランティア参加型訪問給食サービス」「地区の福祉を考える集い」「福祉講座」「福祉ひろばまつり」など、地区の特色を生かした活動が進められています。そして、少しずつ地域の福祉づくりへの感心が高まり、住民の意識が変わってきています。
福祉ひろばは、当初考えていたよりも大きな広がりと意義を持ってきています。これをどう生かすか、地域の力量が問われることになります。さらに、福祉ひろばの精神を学びながら、身近な地域や町会で福祉づくりの輪を広げていく取り組みも進んでいます。毎月町内公民館で福祉ひろばの「ふれあい健康教室」的な催しを、自分たち自身で開催している町会も増えてきました。
福祉ひろばを「身近な地域に福祉文化を創造していくための拠点」として位置づけ、地域の住民がどれだけ福祉づくりに関わっていくことができるか、住民自治がカギを握っています。

私たちができること

● 自分ができること
・福祉ひろばへ出かけてみる。
・福祉ひろばでの交流を通じて仲間づくりを進める。
・学習会やサークル活動を企画したり、参加する。
● 地域ができること
・福祉ひろば事業推進協議会による事業を促進する。
・地域の各種団体が福祉ひろばを活用する。
・地域福祉のネットワークをつくる。
・福祉ひろばの活動を通じて町会福祉づくりを推進する。
● 行政ができること
・福祉ひろば施設の整備、充実と管理を行なう。
・福祉ひろばへの職員の配置や授業費などの支援する。
・必要に応じて関係職員を派遣する。

松本らしい健康づくり

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福祉の青い鳥を求めて12

事例から
小川さん: おや、山田さん、風邪かね?
  インフルエンザがはやっているから、気をつけないとね。
   
山田さん: いやいや、今年は町内の松本先生に
  よく予防法を教えてもらっているから、安心なんだよ。
医者まかせにせず、予防に心がけて健康は自分で守るってもんだ。
   
小川さん: へぇ、診察にでもいったのかい。
  あの先生ちっと恐ろしくてとっつきにくくないかい。
   
山田さん: ちがうんだよ。
  この間、町会の組長の集まりで先生と一緒になってね、
隣にすわったんで、ちょこっと教えてもらったんだ。
白衣着ているから恐そうにみえるんじゃないかな。
   
小川さん: おや、お医者の先生でも町会に出てくるのかい。
   
山田さん: 松本先生は「僕もこの住民だから」といって忙しいのに毎回顔出してくれるんだ。
  診察室ではちょっと聞きにくいことも気軽に聞け、
  みんな喜んでいるよ。
   
小川さん: それは安心だし、お医者さんも身近に感じるね。
   
山田さん: だからこの間、小林さんが退院した時も介護や生活のことまで、
  いろんなアドバイスしてくれたんだ。

背景・問題点

地域の中で安心して幸せに暮らしていくためには、福祉だけでなく保健や医療の役割も大切です。
松本市には200近い医療機関があり、保健活動も身近にあります。しかし、それらが地域の中で互いに結びつき、住民も参画して取り組まれているかといえば、まだ不十分ではないでしょうか。
たとえば、病人や要介護者に対して、本人の状態はもとより、家庭や地域の関わりなど生活環境全体の中において、予防、治療、リハビリが一貫してなされているか考えてみたとき、いくつかの課題があります。
「保健・医療・福祉の連携」はよく耳にする言葉です。それぞれ専門職がいて熱心な取り組みが行われていますが、そのつながりがどうなっているかわからない人が多いのではないでしょうか。

私たちはこう考えます

病気になったら医療、障害を持ったら福祉といった受け身の意識を変え、病気や障害にならないために何をしたらよいのか予防の意識を持つことが大切なのです。それは、自分の健康は自分で守るという当たり前のことを実践することから始まります。
そして、病気になったり障害を持つなど困った時は、安心して各種のサービスが受けられるシステムが整っていることが必要です。
保健・医療・福祉のサービスはいくつかに分かれていますが、受け手は一人であることから、受け手の側に立ったサービスの提供が求められます。
保健・医療・福祉の連携を言葉だけで終わらせないために、地域の中でそれぞれがどのように機能しているかをよく知り、具体的な連携システムをどうやってつくっていくか市民の立場から考えることが必要です。

私たちができること

●自分ができること
・自分の健康や病気についてよく知り、自分で健康管理に努める。
・病気や要介護状態になる前に、日頃から医療や福祉に関心を寄せる。
・自ら保健・医療・福祉サービスを選択できる目を持つようにする。
●地域ができること
・福祉ひろばなどを通じて地域の健康づくりの学習と実践を行う。
・住民と保健・医療・福祉関係者が同じ目線で話し合う場をつくる。
・地域の中で保健婦、ケアマネージャー、ホームドクターのつながりをつくる。
●行政ができること
・保健・医療・福祉の関係機関や従事者が日常的に接触する機会をつくる。
・要介護社に関して相互の情報交換ができるシステムをつくる。
・行政内における保健・福祉の一体化、行政と医療機関の連絡体制をつくる。

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